プログラム名
地域医療機能推進機構 (JCHO) 九州病院医師臨床研修プログラム
2025年度採用予定初期研修医募集要項
2025年度臨床研修医を募集しております
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臨床研修理念・基本方針
研修理念
病める人の尊厳を守り、医療の提供と公衆衛生向上に寄与する職業の重大性を認識して、医師としての基本的価値観(プロフェッショナリズム)および使命の遂行に必要な資質、知識、技術を修得すること
基本方針
1.患者の人格と権利を尊重し、病める人の治療だけでなく、健康維持や疾病予防、治療困難な人を支える医療、苦痛を和らげる緩和医療を
実践する
2.プライマリ・ケアを基本に、志望科によらない幅広い分野での診療を経験して、医師としての基礎づくりをする
3.医師同士のみならず他職種の医療スタッフ、職員への感謝の気持ちを忘れず、謙虚な気持ちを持って研修を行なう
4. 医学、医療全般にわたる広い視野と高い見識を持ち、医学知識と医療技術の習得に努める
5. 医師としての職業の尊厳と責任を自覚し、教養を深め人格を高めるように努める
研修実施責任体制
分担
プログラム責任者:山口健也(総合診療科医長、臨床研修センター)
副責任者:許斐裕之(副院長、臨床研修管理委員長、臨床研修センター長、外科)
臨床研修担当責任者:
許斐 裕之(副院長、外科部長)、原田 大志(統括診療部長、内科部長)、河野 善明(産婦人科部長)、山本 順子(小児科部長)、出雲 明彦(救急科部長)、吉野 淳(麻酔科部長)、天津 透彦(精神科医長)、山口健也(総合診療科医長、臨床研修センター)、上平幸史(内科医長)
プログラム責任者より
初期研修の2年間は、みなさんが将来に向けてステップアップするためのとても重要な期間です。志望科によらず、幅広い分野で多くの症例を経験して、医師としての基礎づくりをすることが極めて重要です。当院は多くの診療科が地域医療を支えており、急患の対応から慢性疾患の診療まで、バランスよく幅広い経験を積むことができます。
忙しい当院に応募してくれた研修医の皆さんは、志が高く、その熱心さに頭が下がります。研修にあたっては、皆さんを支えてくれる多くの診療科の医師、多職種の医療スタッフ、職員への感謝の気持ちを忘れず、謙虚さを持って研修していただくことを希望します。向上心と積極性を持つ学生さんの応募を歓迎します。
研修施設
基幹型病院:地域医療機能推進機構 (JCHO) 九州病院
外部協力病院・施設:JCHO登別病院、東筑病院、国立病院機構小倉医療センター、福岡県済生会八幡総合病院、権頭クリニック、ファミリークリニック北九州など
当院の特長
当院は全国に20ある政令指定都市のひとつである北九州市にあります。人口約48万人を擁する北九州西部地域(八幡西区、若松区、遠賀郡、中間市、鞍手町、直方市)の救急医療、高度医療を支える基幹施設です。当院の前身である九州厚生年金病院は、1955年(昭和30年)整形外科、内科、外科の3科からスタートしました。その後、徐々に診療科が増え、1977年(昭和52年)に病床数は現在の575床へ拡充されました。北九州西部地区における急性期・専門医療を中心とする基幹病院として現在に至っています。
当院の特長として、まず第一に急性期救急医療の拠点病院であることが挙げられます。救急車の受け入れ台数は県内で第4位(2020年上半期)、救急車以外にも地域の医療機関からの急患診療の依頼が多いのが特長です。
第二に、アクティビティの高い専門科が揃っていることがあげられます。特に、がん診療(手術、化学療法、骨髄・造血幹細胞移植、緩和ケア)、循環器診療(新生児から超高齢者まで対象としたカテーテル治療・開心術)、周産期医療(地域周産期センター指定)、新生児集中医療を含む小児医療は高度先進医療を提供して、地域医療を支えています。
初期研修プログラムについて
2024年度九州病院医師臨床研修プログラム
九州病院臨床研修規定
2024年度年次報告
2025年度プログラム変更
目的
病める人の尊厳を守り、医療の提供と公衆衛生の向上に寄与する職業の重大性を認識し、医師としての基本的価値観(プロフェッショナリズム)および医師としての使命の遂行に必要な資質を身に付けること。それを達成するために、基本的診療業務ができるレベルの知識および技術を修得すること。
研修の必須・選択診療科
必須科目 | 内科(循環器、呼吸器、腎臓、神経、消化器、血液、腫瘍、内分泌)、外科、救急、麻酔科、産婦人科、小児科、精神科、緩和ケア科、地域医療 |
選択科目 | 総合診療科、整形外科、脳外科、耳鼻科、眼科、泌尿器科、心臓外科、病理診断科、皮膚科、放射線科、集中治療部など |
必修研修科 | 特長 |
内科 | 24週の研修。6週間単位でA1(循環器、腎臓)、A2(呼吸器、神経)、B1(血液、内分泌)、B2(消化器、腫瘍)をローテートします。希望により、4-6分野を選択して4-8週程度でローテートすることも可能です。急患診療から慢性期ケアまで、幅広い分野で豊富な症例を経験します。 |
外科 | 8週。研修医ごとに決まった上級医が指導します。基本的な周術期管理・輸液栄養管理の管理や清潔操作・外科基本手技の修得を目指します。 |
救急 | 12週。1次から2.5次救急まで、軽症の救急患者から重症救急患者の初期診療を担当します。年間約14,000人以上が受診、うち救急車搬送件数は年間約6,400件以上(そのうち30%が入院)です。小児救急受診には、小児科専門医と小児科研修中の研修医が対応します。 |
麻酔科 | 4週間の研修で基本手技の研鑽を 救急対応の現場で必要となるバッグマスク換気、気管挿管,人工呼吸,末梢静脈路確保,動脈ライン確保,中心静脈路確保,腰椎穿刺などの手技を研修し自分のものにします。 どれも初期対応として重要ですが、特に気道確保は声門上器具やビデオ喉頭鏡の操作まで修練します。エコーガイド下の末梢静脈路確保、動脈穿刺なども実践します。 さらに,鎮静薬,鎮痛薬,昇圧薬,降圧薬などの薬剤投与などを学び、臨床現場で使いこなせるようにします。 |
産婦人科 |
4週。正常経腟分娩立会いのほかに、約半数をしめる異常妊娠分娩・帝王切開症例を経験します。悪性腫瘍患者の手術・化学療法など、実践的な産婦人科研修を行います。 |
小児科 | 4週。小児期全般の問題に対処しています。発育過程における代謝や検査値の違い、患者家族のケアなど小児医療に必要な基礎的知識を身につけることができます。さらに指導医と共に小児科の救急患者にも対応できる能力を得ることができます。 |
精神科 | 4週。一般診療の場で数多く遭遇する不安障害やうつ病、認知症などを「緩和ケア科」とも協力して研修します。 また、協力型研修病院である小倉医療センター、飯塚病院、産業医科大学病院、福間病院での研修も選択できます。 |
緩和ケア科 | 4週。緩和ケア病棟で終末期の診療を担当し、ターミナル・ケアにおける症状緩和方法や患者と家族に関わる姿勢を学びます。 |
地域医療 | 4週(AもしくはBを選択)。 A, 近隣地域医療コース:在宅医療に力を入れているクリニック(権頭クリニック、ファミリーヘルスクリニック北九州など)での研修 B. 北海道へき地医療コース:JCHO登別病院(北海道)で高齢化、医師不足、寒冷気候など厳しい医療過疎地域の医療を研修。 |
一般外来 | 20日。内科研修中に週1日の並行研修もしくは地域医療で行います。初診の患者さんの初期外来診療、慢性疾患の外来管理を修得します。 |
研修の一例
4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 | 1 | 2 | 3 | |
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1年次 | 内科(循環器、呼吸器、神経、腎臓) | 麻酔 | 外科 | 内科(消化器、血液、腫瘍、内分泌) | 救急 | * | ||||||
2年次 | 産婦 | 小児 | * | * | 地域 | * | 緩和 | 精神 | 救急 | * |
特色
1年次は必修科のうち、内科、救急、麻酔科、外科を原則としてローテートします。2年次に小児科、産婦人科、緩和ケア科、地域医療、精神科で研修します。
当院の初期臨床研修プログラムには、必修科目として緩和ケア科が含まれており、全国的にもユニークなプログラムになっています。緩和ケアはがん診療のみならず、近年は慢性心不全など非がん領域においても極めて重要です。
また自由選択期間(上記表中の*)が28週あり、初期研修医が自由にローテートする診療科を選ぶことができます。例えば、上記表中にあるローテートの期間で研修が不十分と感じた場合や志望科でもっと掘り下げた研修を行ないたい場合、3年目以降の専攻科選択を迷っている場合などに、自由選択期間を有効に使った研修が出来ます。あるいは将来の専攻志望科に関連した部門の研修(循環器志望であれば心臓外科や集中治療部 [ICU]、小児科志望であれば小児循環器や新生児集中治療室 [NICU]など)を行なうことができるのは、レベルの高い多数の診療科を持つ当院の強みです。
実際の研修では、60名を超える各学会認定専門医が指導に当たります。厚生労働省認定指導医は約50名在籍しています。また専攻医(後期研修医)も屋根瓦方式として主治医団に加わり、初期研修医と協力して研鑽に努めます。
教育について
ローテート診療各科におけるレクチャーと実技指導、救急救命講習会(BLS、ICLS、日本循環器学会国際トレーニングセンター主催BLSヘルスプロバイダーコース/ACLSプロバイダーコース、日本内科学会内科救急/ ICLS講習会 [JMECC])、練習用シミュレーターを使った手技トレーニング(中心静脈カテーテル挿入、腰椎穿刺、気管内挿管など)、心臓・腹部エコーハンズオンセミナー、CPC(剖検カンファレンス)など
研修の評価と修了認定
研修医は入院診療要約(病歴・診療経過など)、手術要約などを作成します。 自己評価のためPG-EPOC(オンライン臨床研修評価システム)への入力が求められます。
臨床研修担当責任者および臨床研修管理委員会が研修医の到達状況を適時把握し、研修修了時までに到達目標を達成できるよう助言・指導します。
研修修了の認定は、臨床研修指導者部会において客観的個別評価(目標達成度、PG-EPOC記載内容、客観的評価法、学会研究会への参加と発表)を行ない、院外委員を含めた臨床研修管理委員会での判定を受けて、病院長が研修修了証を発行します。
JCEP認定
当院の研修プログラムは「NPO法人卒後臨床研修評価機構(JCEP)による評価を受審し、同機構の定める認定基準を達していることが認められました。
今後も引き続き質の高い研修医教育を行い、臨床研修環境の充実に取り組んでまいります。
その他
研修医出身大学
2024年度在籍初期研修医 17名
九州大学、熊本大学、佐賀大学、大分大学、宮崎大学、岡山大学、山口大学、広島大学
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後期研修(専門医研修)
2018年度から、後期研修の仕組みが大きく変わりました。全国すべての病院において、日本専門医機構が統括する専攻医研修プログラムに従っての研修となりました。専攻科によって選択するプログラムが様々ですので、詳細は見学の時にお尋ねください。
九州病院について
(最終更新日:2024年5月16日)