診療・各部門
形成外科の紹介
形成外科とは体に生じた組織の変形や欠損、また整容的に不満足な部位をより正常に近くすることで、患者さんの生活の質 "Quality of Life"(QOL)向上に貢献する外科系の専門領域です。乳がんや頭頸部がん切除後の欠損、術後に生じた傷あと(瘢痕拘縮・ケロイド)、上下肢のリンパ浮腫、口唇口蓋裂、手足の先天異常、顔面神経麻痺、眼瞼下垂など、全身におよぶさまざまな疾患を取り扱っています。
JCHO九州病院形成外科は、2025年4月より常勤体制となりました。当科では、機能温存を目的とした外科手術において、マイクロサージャリーを活用した手術支援を行うほか、口唇口蓋裂や手指の先天性疾患に対する外科的治療を実施している点が特徴です。2025年4月から12月までの手術件数は合計180件であり、その内訳は以下の通りです。
当科外来は2026年5月より日本形成外科学会指導医1名、専攻医2名、九州大学病院からの非常勤数名での診療体制となり、初診・再診ともに月曜から金曜の午前と診療日が増えます。急患に関しては別途対応致します。2025年度の学会等の活動は以下のとおりです。
今後とも皆様のお役に立てるよう、診療に努めてまいります。
手術件数)
- 手術室全身麻酔:70件
- 手術室局所麻酔:36件
- 外来局所麻酔手術:74件
対応可能な治療
①顔面外傷・骨折
眼・鼻・口唇周囲の外傷に対して傷あとが目立ちにくいように処置、治療致します。また、顔面の骨折に対して形態・機能をできるだけ維持できるように治療します。
②瘢痕拘縮・ケロイド
外科手術後に生じた傷あとが目立つことがあります。傷あとを切除する手術、テーピング、圧迫、ステロイドの注射等を行い、傷あとが目立たないようにします。
③乳房の再建
乳がん切除後に生じた乳房の欠損に対して、自家組織移植(腹部や背部からの皮弁)やインプラントを用いた再建等を行い、術後の形態・機能の喪失を最小限に抑えます。部分切除後の小さな欠損から全摘後の大きな欠損まで対応可能です。
④リンパ浮腫
婦人科疾患治療後の晩期合併症である下肢リンパ浮腫や、乳がんでの腋窩部郭清後の上肢リンパ浮腫に対し、リンパ管細静脈吻合術による治療を行います。食事、運動などの生活指導や弾性着衣の調節やリンパドレナージは自費診療のリンパ浮腫外来で行います。
⑤頭頸部再建
頭頸部がん切除後に生じる嚥下や構音などの機能欠損や顔貌の変形に対し、自家組織移植(大腿や腹部からの遊離皮弁、小腸移植、腓骨移植等)を行い、術後の形態・機能の回復に努めます。
⑥口唇口蓋裂・手足の先天異常
生まれつき生じた口唇や手足の変形をよりよい形態・機能へ戻すよう、手術による改善を行います。成長に伴う影響や整容面にも配慮し、小児形成外科分野指導医が中心に治療致します。
⑦顔面神経麻痺
ウイルス感染や脳神経外科・耳鼻咽喉科手術後に顔面神経の麻痺が生じることがあります。麻痺が回復しない場合、筋肉や筋膜や神経の移植等を行うことで、顔貌を自然に近い状態へと戻します。
⑧眼瞼下垂
加齢とともに上まぶたが下垂し、視野が狭窄し、見えにくくなることがあります。余った上まぶたの皮膚の切除、まぶたを上げる筋肉の短縮などを行い、上まぶたが上がりやすくなるようにします。同時に、整容的な改善も可能です。
2025年度の業績
学会発表
・第68回 日本手外科学会学術集会 2025年4月10・11日
手指外傷への遊離皮弁の術後合併症の検討 Postoperative complications of free flap for finger injury
上薗健一 林稔 沖野尚秀 丸岡潤平 武田愛理 畠山頌章 福嶋晴太 門田英輝
・第126回 九州・沖縄形成外科学会学術集会 2025年7月18日
Operation smileにおける海外ボランティア口唇口蓋裂手術のCOVID-19パンデミック前後の変化
上薗健一 梅本千洋 福嶋晴太 吉田聖 門田英輝
・American Society for Reconstructive Microsurgery, Chula Vista, California 2026.1 .17-20
Patient‒Reported Outcome Measures and Objective Measures Including Aesthetic Aspects Following Treatment for Fingertip Amputation
Kenichi Kamizono, Hideki Kadota, Takaya Tajima, Seita Fukushima, Minoru Hayashi
・第17回 創傷外科学会総会・学術集会 2025年7月3日
シンポジウム2 TIMEからTIMERS への実践法:Advanced wound careの最前線
当院(小倉記念病院)でレオカーナ治療を行った患者予後と今後の課題
梅本千洋 武田大介 瀬崎伸一
論文等執筆
・Superthin Anterolateral Thigh Flap for Head and Neck Reconstruction
Kenichi Kamizono , Hideki Kadota, Sei Yoshida J Craniofac Surg. 2025 Jan-Feb;36(1):167-171. 2024 Oct 7.
・広背筋皮弁による下腿軟部組織再建 形成外科 68巻 12号 p1301-1310. 2025年 広背筋皮弁のすべて2―Head&Limb― 上薗 健一 、門田 英輝
受賞
・2025年度『日本マイクロサージャリー学会会誌』最優秀論文賞
遊離皮弁血流モニタリングにおける臨床的観察法の再考 日本マイクロサージャリー学会会誌 2024 年 37 巻 4 号 上薗 健一, 嶋本 涼, 福嶋 晴太, 吉田 聖, 門田 英輝
活動 (上薗)
令和元年より Operation Smile海外での口唇口蓋裂治療ボランティア活動(現地医療・講演・学会発表)
令和5年より 日本形成外科学会専門医試験問題作成委員会 事務局
令和6年より 日本形成外科ガイドライン四肢再建部門班員
医師の外来スケジュール
医師の外来スケジュールは、形成外科外来担当医のページをご覧ください。
スタッフの紹介
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医師名 | 上薗 健一 |
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| 役職 | 医長 | |
| 専門分野 | 頭頸部・乳房再建 小児形成外科 重度四肢外傷 |
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| 資格 | 日本形成外科学会認定 形成外科専門医・領域指導医 小児形成外科分野指導医 再建マイクロサージャリー分野指導医 日本乳房オンコプラスティックサージャリー学会・乳房再建用エキスパンダー/インプイラント責任医師 |
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| 出身校名 | 九州大学(平成17年卒) |
| 医師名 | 栗山 ありさ |
|---|---|
| 役職 | レジデント |
| 出身校名 | 九州大学(令和4年卒) |
| 医師名 | 平川 敦士 |
|---|---|
| 役職 | レジデント |
| 出身校名 | 九州大学(令和5年卒) |
形成外科のトピックス
当院形成外科最近のトピックスです。以下の項目をクリックしてご覧ください。
- 形成外科、常勤体制になりました(2025年4月)
(最終更新日:2026年5月1日)
