放射線室

診療・各部門

放射線室の紹介

放射線室の理念

1)「病める人」の立場にたって、最良の医療情報・技術を提供する。

2)放射線管理を徹底し、医療被ばくの低減に努める。

3)医療の充実・発展のために日々研鑽し、将来の医療を担う優れた医療技術者の育成に努める。

私たち診療放射線技師は画像診断センターに所属し、医師の指示のもと放射線技術の専門知識を活かして、目的に応じた検査と三次元画像の提供及び放射線使用した治療を行っています。また最新の医療機器を導入し、患者さまに安心して検査・治療を受けていただける環境づくりと技術の向上を目指しています。

当院では電子カルテと医用画像診断支援システム(PACS)、放射線情報システム(RIS)、画像診断報告書作成システムが連携し、院内はフィルムレス運用となっており、診察室や病棟の電子カルテ端末にて検査予約からレポートや画像の参照が容易にできます。

主な画像診断機器

  • 一般撮影8室     (FPD9台、CR2台、乳房撮影装置 FPD2台)
  • 骨塩定量測定1室   (1台)
  • X線透視3室     (FPD3台)
  • CT検査3室        (3201台、802台)
  • MRI検査2室      (31台、1.51台)
  • 血管造影1室     (FPD搭載バイプレーン装置1台)
  • 心臓カテーテル検査2室(FPD搭載バイプレーン装置2台)
  • ハイブリッド手術室1室(FPD搭載装置1
  • 核医学検査1室    (SPECT装置1台)
  • 放射線治療3室    (リニアック2台、治療計画用CT2台、マイクロセレクトロン1台)
  • ポータブル装置4台  (FCR搭載型ポータブル装置1台、FPD無線型2セット)
  • ポータブル透視装置   (大口径FPDDSA装置1台、 I3台)

対応可能な検査と治療

一般撮影検査(X線検査)

X線撮影検査室では、胸部、腹部、全身の骨、軟部(皮膚、関節、乳房)がX線撮影の検査対象となります。当院ではFPD(Flat Panel Detector)を使用しX線写真のフルデジタル化を実現しています。これにより撮影した後で濃度やコントラストを目的に応じて変化させることが可能となり、より精度の高い画像を得ることが出来、X線被ばくも大幅に減らしています。 乳房撮影は、乳房撮影認定資格を取得した撮影担当技師の指導のもとに、マンモグラフィ検診施設認定も受け、精度の高い検査を行っています。

CR

透視検査(X線透視および撮影)

透視検査室では、消化管検査・肝胆道系検査・泌尿器系検査・脊髄造影検査、気管支鏡検査などが行われます。X線透視像を観察しながら、カテーテルを体内に挿入・操作しながら体内の情報を得る検査なので、透視検査とも呼ばれています。 Cアームを採用した透視装置も設置しており、患者さんが寝たままでもさまざまの角度からのX線透視・撮影が可能となっていますので、外科、整形外科、泌尿器科、内視鏡検査で多く利用されています。また、フルデジタル装置のため、X線被ばくを減らしています。

FPD搭載Cアーム透視装置

CT検査(Computed Tomography)

当院は320列、80列2台のマルチスライスCT装置を3台稼動させています。撮影スピードが非常に速く、数十秒にて全身の断層像を撮影できることや静脈から造影剤を注射しながら検査することで心臓の冠動脈や脳血管、さらには新生児の心臓を撮影することができます。また、目的の部位や血管を3D表示できる画像処理システムも設置しています。この3D画像処理は、院内の電子カルテ上で主治医も操作することができます。検査時間は10分程度です。

320CT

MRI検査(Magnetic Resonance Imaging)

磁気共鳴映像法といい、静磁場と変動磁場、電波を用いて人体の任意方向の断層像を得ることが出来る画像診断検査です。当院は、磁場強度が3.0テスラと1.5テスラ装置を各1台設置し、高度な検査や急性脳疾患などの緊急検査にも対応しています。検査は大別してMRIとMRA(MR Angiography)という手法があります。MRIは組織識別が格段に優れていて、病変の検索や病変の性状を詳しく知ることができ、疾患によっては造影剤を用いることで病変のより詳細な情報を得ることができます。MRAは造影剤を使用せず血管を画像化でき、特に脳血管には有効です。また、造影剤を用いることでより詳しく全身の血管を画像にできます。検査時間は30分から60分です。

mr2ingenia 1.5t

血管造影検査(頭頚部、胸腹部、末梢血管領域)

腕や脚の血管から直径数ミリのカテーテルを挿入し、体内の目的臓器の血管まで進ませて、様々な血管を選択的に造影撮影します。 その部位の詳しい血管の写真を撮影するだけでなく、血管を拡げたり、塞いだりあるいは薬剤を注入するといった治療(IVR)を行います。心臓以外を全て対象としています。

AG

心臓カテーテル検査

カテーテルを使って、主に心臓を中心とした検査や治療を行います。 心臓を栄養している冠状動脈を選択的に造影撮影し、血管が細くなったり塞がったりしていれば、直ぐに血管を拡げる治療を行います。この検査は血管造影だけでなく、心電図や心臓のいろいろな場所の血圧を測定し心臓の機能を総合的に検査します。特に心筋梗塞の場合などは一刻を争うため、24時間対応の体制をとっています。また、成人だけでなく新生児や小児の心疾患に対する検査や治療も行っており、2台の装置で1ヶ月に130例以上の検査・治療を行っています。

ハイブリッド手術室(血管造影装置)

当院のハイブリッド手術室は手術室に血管造影装置を設置し、患者さんの症状に合わせてカテーテルによる血管内治療(経カテーテル的大動脈弁置換術、大動脈ステント留置術等)、または外科的手術を選択でき、時には同時に行うことも可能になっております。また設置した血管造影装置は三次元コンピューター断層撮影も可能なロボティックアーム搭載の多軸型透視・撮影装置で、多種多様な疾患に対応出来る装置です。

Hybrid OR

核医学検査(Radio Isotope)

放射線同位元素(自ら放射線を出す物質でRIといいます)を含んだ放射性医薬品を体内に注射し、RIの動きや分布を体外からガンマカメラという装置で撮像する検査です。使用するRIは微量なのでこの検査で受ける被ばく線量は多くありません。 検査時間は30分から60分です。

放射線治療(Radio Therapy)

放射線を使って悪性あるいは良性の腫瘍などの治療を行いますが、治療には体外照射、体内照射と内用療法の3つの方法があります。 体外照射はリニアック(直線型加速装置)を使用し、高エネルギーX線や電子線を患部に照射します。体内照射(腔内照射)は小線源を病変部近くに滞留させて体内から放射線を照射する治療です。食道、気管支、子宮が主な対象となります。内用療法は、病巣に取り込まれた放射性同位元素が病巣を直接照射する治療です。また放射線治療に付随する治療計画装置、治療専用CT装置、X線シミュレータ装置をそろえて精度の高い放射線治療を目指しています。

他院からの画像検査依頼に関して

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スタッフの紹介

氏名 瀧口雅晴
役職 診療放射線技師長
専門分野 X線検査技術・CT検査技術
資格 臨床実習指導教員
X線CT認定技師
Ai認定診療放射線技師
放射線管理士・放射線機器管理士
医療安全管理者

現在、診療放射線技師35名、放射線助手1.5名で放射線室を運営しております。近年、飛躍的に進歩する画像診断及び放射線治療の専門職として、我々診療放射線技師は各学会や団体の認定する資格を取得し、チーム医療に貢献できるように技術の研鑚を行っています。

所属技師の認定資格(2024.8.1現在)

第1種放射線取扱主任者    4名 胃がん検診専門技師 5名
医学物理士 1名 検診マンモグラフィ撮影診療放射線技師 5名
放射線治療専門技師 2名 画像等手術支援認定診療放射線技師 5名
放射線治療品質管理士 3名 臨床実習指導教員 2名
MR専門技術者 2名 医療画像情報精度管理士 4名
X線CT認定技師 10名 放射線管理士 11名
Ai 認定診療放射線技師 5名 放射線機器管理士 11名
医療情報技師 1名 衛生工学衛生管理者 2名
IVR専門診療放射線技師 1名 医療安全管理者 1名