NICU(新生児集中治療室)

診療・各部門

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病棟の概要

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当院NICU(新生児集中治療室)は「児の尊厳を第一に、児の持てる力を最大限に生かして、児を取り巻く人々と共に児への愛情を注ぎ、早期回復を目指す」を基本方針として、ハイリスク新生児に安全で、より高度な集中治療が提供できるように努めています。地域周産期母子医療センターとして当院分娩の児だけでなく、近隣の産院や県内・外の病院で出生した入院加療が必要な新生児を24時間体制で受け入れています。また、同じフロアーに後方病棟としてのGCU(新生児治療室:4北病棟)、産科病棟(4南病棟)小児病棟(4北病棟)があり、連携しながら医療・看護を行っています。

【主な疾患】
早産児、超低出生体重児(出生時体重1000g未満)、極低出生体重児(出生時体重1500g未満)、低出生体重児(出生時体重2500g未満)、先天性心疾患、呼吸障害、新生児仮死、染色体異常、胎児水腫、横隔膜ヘルニア、食道閉鎖症などの外科疾患、水頭症などの脳外科疾患など

看護の特徴

早産や低出生体重児、重篤な疾患を持った児等、様々な状況の児が入院してきます。人工呼吸器やモニターに囲まれた特殊な環境の中で小さな命が懸命に頑張っています。
NICUでは赤ちゃんへのストレスを緩和することで成長が促されるよう、デベロップメンタルケアに取り組んでいます。静かで暗い子宮内環境に近づけるように、光や音による刺激を軽減し子宮内にいた時の姿勢に近づけたポジショニングを行います。また、赤ちゃんの睡眠覚醒リズムに合わせたケアを行い、優しい手技を心掛けています。

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母子分離を余儀なくされる家族のケアにも力を入れています。当院産科病棟に入院中の妊婦さんで、赤ちゃんがNICUに入院する可能性がある方は、希望があれば産前にNICUの環境や赤ちゃんへのケアについて説明を行い見学もできます。入院後の面会時は赤ちゃんの状態に合わせてタッチングやおむつ交換、抱っこ等早い段階からご両親が育児参加できるように支援しています。また、退院が近くなったら直接授乳、沐浴などの練習を一緒に行います。臨床心理士による心理的サポートや助産師による乳房ケアなど、専門的知識を持つスタッフがご両親のケアを行っています。退院後、安心した生活が過ごせるように地域の保健師や訪問看護師等と連携して支援を行っています。

スタッフからのメッセージ

NICUでは予定日より早く生まれた赤ちゃん、体重が小さく生まれた赤ちゃん、または何らかの疾患がある赤ちゃんを集中的に治療・管理しています。
言葉で訴えることができない赤ちゃんの気持ちを考えながら、個別性に応じたケアを心掛けています。入職時は、緊張や不安、わからないことでいっぱいでしたが、先輩方がPNSで丁寧に指導してくださるので様々な事を学びながら頑張っています。家族のはじまりをNICUスタッフ全員で支え、ご両親の思いに寄り添いながら成長発達を支援していきたいと思います。  (2年目スタッフ)