診療・各部門
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小児科の紹介
次世代の社会を支えるこども達を心身ともに健やかにはぐくむことが私たちの何よりの願いです。このため病院小児科の診療範囲は広く、また年を追うごとに高い専門性を求められるようになってきました。地域の医療機関のみならず、保健所や児童相談所、特別支援学校といった行政機関との協力、また院内・外の各科と協力しながら、子どもたちの抱えるあらゆる問題に対し、多岐にわたって日常のプライマリ医療から専門性の高い医療まで実践しています。
私たち「小児科」は、新生児疾患を中心に診療する「新生児小児科」ならびに、心臓病こども達の診療にあたる「循環器小児科」また小児救急、小児神経、小児腎臓、小児内分泌糖尿病といった極めて専門性の高い分野から、乳児健診から超重症児・準超重症児など濃厚な医療的ケア児の在宅医療までをカバーする「総合小児科」があります。
診療の特徴
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- 市中病院小児科に求められる急性肺炎や胃腸炎といった小児感染症、また気管支喘息、けいれん、腸重責などの小児に固有な疾患へ対応します。
- 市内外の消防局救急隊から、救急搬送されてくる多くのこどもたち、けいれんや、溺水や交通外傷といった重症疾患・緊急手術を要する病態まであらゆる小児の救急疾患に24時間対応します。
- 市内・県外を問わず市中病院小児科から重篤な小児を受け入れ、より高次の医療たとえば、脳低体温療法や血漿交換や、持続血液濾過(CHDF)などの血液浄化療法などや、NOやNO2を併用した特殊な呼吸管理も豊富な経験を有しており、小児心臓外科の協力のもと経皮的心肺補助装置(PCPS)やECMOも可能な小児集中治療室(PICU)として機能しています。
- 新生児集中治療室(NICU)は、市内外で出生した早産未熟児や病的新生児、緊急手術を必要とする児に常時即応できる体制で、地域の安心安全に貢献しています。
- 小児の先天異常のうち最も出生頻度が高いのが、先天性心臓病(CHD)です。また診断の精密さがそのまま治療予後につながります。こうした小児循環器疾患の診療は30年来の長い経験を有したチームがCHDのみならず、小児不整脈や心筋疾患、川崎病まで専門性の高い医療をおこなっています。
- さらには、乳幼児期に心臓手術を受け、成人期に達した方々(成人先天性心臓病:adult-CHD)の診療に力を入れています。とくにCHD心臓外科手術後の出産に際しては、国内でも有数の経験を有しています。
- 周産期から乳幼児期の様々な病態によりはからずも重度の後遺症を残されたお子さまも少なくありません。当科では、重度の障害を抱えても、可能な限り自宅でご家族とご一緒に生活できるよう、医療的ケアが必要な超重症児の小児在宅医療に力を入れています。多くのこども達が人工呼吸器を装着しお家で健やかにすごしています。
- 小児虐待は臨床現場で決して少なくありません。児童相談所や地域の保健センター、家庭相談員との密な連絡を保ち、こうした不幸を少しでも未然に防ぐことができるよう常に最大の配慮をしています。
- 小児の心身症も少なくありません。さらには、アスペルガーや注意欠如多動性障害などの小児期の発達障害はここ数年まちがいなく増加しています。こうしたこども達への対応は、小児科・臨床心理士の共同が欠かせません。幸いに当科では30年にわたる経験の蓄積があり、小児の不安障害や不登校、また発達上の諸問題に対応しています。
- 市内外の病院小児科からの診療依頼や搬送依頼も少なくなく、地域の小児医療の最後の砦としての役割を担っています。
- 地域の訪問看護ステーションの協力の下、小児の在宅医療に積極的に取り組んでいます。在宅人工呼吸管理症例も30例を数え、20年を超える方も3名おられ、地域の訪問看護ステーションとともに看ています。
- こうした小児在宅医療の推進にあたっては、ご家族にとくに母親に過度の負担がかからないように留意しなければなりません。私たちは、レスパイト入院を積極的に受け入れ、その間に外来では難しい検査や処置・治療などを行い、無理なく小児在宅医療が継続できるよう心がけています。
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小児科受診に当たって
小児科外来は原則的に予約制であり、それぞれの医師が時間ごとに新患枠と再来枠と設定し、診療に当たっています。小児科固有の課題として季節の変動が大きく、また何らかの基礎疾患を抱えた児の多い当科では夏・冬・春の長期休暇に再来が集中してしまうことが悩みです。
毎日の外来患者数はおよそ80~100名で、3~5診体制で診療にあたります。新患・再来ともに午前午後いずれも受け付け、9時から連日午後5時過ぎまで途切れることなく、外来診療は続き、そのまま救急外来へ引き継がれます。
小児救急外来診療は原則として朝8時から深夜0時までの対応としています。もちろん重症小児にはいつでも対応します。
2014年4月からは「地域連携小児夜間休日診療」体制を組み、地域の開業クリニックの先生方にご協力いただきながら、地域の子どもたちを守っています(*現在はCOVID-19流行のため休止)。
入院が必要な場合、新生児疾患であれば「新生児集中治療室=NICU」へ、重症で濃厚な治療や経過観察が必要な症例は「小児集中治療室=PICU」へ、ほかは、小児専用の病棟の「こども医療センター」へご案内いたします。
「こども医療センター病棟」はなにより明るく、清潔な病棟です。広大な屋上庭園に面し、各ベッドから緑の臨める4人室は洗面・トイレも個別に設置されています。 季節によっては、小児科特有の感染性疾患(インフルエンザやRS・ロタウイルスなど)の入院が多くなり、院内感染防止を第一に考慮し、個々の事情に配慮しながら、入室ベッドを決定します。
小児病床は33床と限られています。このため、入院は急性期に限定し、回復期に入れば早期の退院と引き続きの外来治療をお近くのクリニックにお願いしています。連携診療についてご理解よろしくお願いします。
医師の外来スケジュール
医師の外来スケジュールは、小児科外来担当医のページをご覧ください。
スタッフの紹介
医師名 | 山本 順子 | |
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役職 | 診療部長 | |
専門分野 | 新生児、呼吸管理、先天異常 | |
資格 | 日本小児科学会専門医・指導医 日本周産期新生児医学会専門医・指導医 日本小児科学会代議員 日本新生児成育医学会代議員 日本小児科学会九州地区資格認定委員会委員 産科医療補償制度診断協力医 NCPR学会公認インストラクター 福岡県地区別小児等在宅医療推進検討会議員 |
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出身校名 | 山口大学(平成4年卒) |
医師名 | 宗内 淳 | |
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役職 | 診療部長 | |
専門分野 | 小児循環器 | |
資格 | 日本小児科学会指導医 日本小児循環器学会専門医 日本循環器学会専門医 日本成人先天性心疾患専門医 日本先天性心疾患カテーテルインターベンション学会専門医・理事 ASD/PDAカテーテル閉鎖術者・教育担当 |
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出身校名 | 九州大学(平成10年卒) |
医師名 | 渡邉 まみ江 | |
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役職 | 医長 | |
専門分野 | 小児循環器、小児不整脈、成人CHD | |
資格 | 日本小児科学会専門医・指導医 日本小児循環器学会専門医 日本成人先天性心疾患専門医 |
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出身校名 | 佐賀医科大学(平成5年卒) |
医師名 | 横田 千恵 |
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役職 | 医長 |
専門分野 | 小児科一般、新生児 |
資格 | 日本小児科学会専門医・指導医 日本周産期新生児医学会専門医・指導医 産科医療補償制度診断協力医 日本小児科学会出生前コンサルタント小児科医 |
出身校名 | 九州大学(平成17年卒) |
医師名 | 杉谷 雄一郎 |
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役職 | 医師 |
専門分野 | 小児科一般、小児循環器 |
資格 | 日本小児科学会専門医・指導医 日本小児循環器学会専門医 日本循環器学会専門医 胎児心エコー認証医 心臓リハビリ指導士 |
出身校名 | 島根大学(平成18年卒) |
医師名 | 白石 暁 |
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役職 | 医師 |
専門分野 | 小児科一般、免疫疾患 |
資格 | 日本小児科学会専門医 医学博士 |
出身校名 | 九州大学(平成18年卒) |
医師名 | 松倉 幹 |
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役職 | 医師 |
専門分野 | 小児科一般、小児神経 |
資格 | 日本小児科学会専門医 日本小児神経学会専門医 |
出身校名 | 九州大学(平成19年卒) |
医師名 | 大村 隼也 |
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役職 | 医師 |
専門分野 | 小児科一般、新生児 |
資格 | 日本小児科学会専門医 日本周産期新生児医学会専門医 |
出身校名 | 熊本大学(平成20年卒) |
医師名 | 芳野 三和 |
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役職 | 医師 |
専門分野 | 小児腎臓、小児科一般 |
資格 | 日本小児科学会専門医・指導医 日本腎臓病学専門医 |
出身校名 | 熊本大学(平成21年卒) |
医師名 | 清水 大輔 |
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役職 | 医師 |
専門分野 | 小児循環器、新生児 |
資格 | 周産期(新生児)専門医 日本小児科学会専門医・指導医 NCPR学会公認インストラクター 出生前コンサルト小児科医 福岡県災害医療コーディネーター(福岡県災害時小児周産期リエゾン) 共通試験医学系臨床実習後OSCE評価者 |
出身校名 | 産業医科大学(平成22年卒) |
医師名 | 豊村 大亮 |
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役職 | 医師 |
専門分野 | 小児科一般、小児循環器 |
出身校名 | 久留米大学(平成23年卒) |
医師名 | 武市 実奈 |
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役職 | 医師 |
専門分野 | 小児科一般、腎疾患 |
資格 | 日本小児科学会専門医 |
出身校名 | 久留米大学(平成25年卒) |
医師名 | 峰松 伸弥 |
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役職 | 医師 |
専門分野 | 小児循環器 |
資格 | 日本専門医機構小児科専門医 インフェクションコントロールドクター |
出身校名 | 佐賀大学(平成27年卒) |
医師名 | 池田 正樹 |
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役職 | 医師 |
専門分野 | 小児科一般、循環器 |
資格 | 日本専門医機構小児科専門医 |
出身校名 | 鹿児島大学(平成27年卒) |
医師名 | 田中 惇史 |
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役職 | 医師 |
専門分野 | 小児科一般、小児循環器 |
資格 | 日本専門医機構小児科専門医 |
出身校名 | 九州大学(平成29年卒) |
医師名 | 峰松 優季 |
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役職 | 医師 |
専門分野 | 循環器内科 |
資格 | 日本内科学会専門医 日本循環器内科専門医 |
出身校名 | 佐賀大学(平成29年卒) |
医師名 | 牟田 龍史 |
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役職 | 医師 |
専門分野 | 小児科一般、アレルギー、呼吸器 |
出身校名 | 長崎大学(平成29年卒) |
医師名 | 高田 直樹 |
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役職 | レジデント |
専門分野 | 小児科一般 |
出身校名 | 東北大学(令和4年卒) |
医師名 | 濵口 貴弘 |
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役職 | レジデント |
専門分野 | 小児科一般 |
出身校名 | 九州大学(令和4年卒) |
小児科のトピクス
(最終更新日:2024年4月1日)