眼科

診療・各部門

栄養管理室

眼科の紹介

当科は緑内障、白内障、硝子体疾患等の内眼疾患をはじめ、外眼部疾患を含めほぼすべての眼科疾患に対して診断・治療を行うことができる施設です。最先端の設備を有しており、他科とも連携することでより正確な診断を下したうえで、根拠に基づいた治療をおこなっています。
眼科の外来は一人一人の患者さんになるべく多くの時間を割けるように完全予約制となっているため、新患予約に関しては基本的にかかりつけの医療機関を通しての紹介をお願いしています。当科は特定機能病院として急性期医療を行う施設で重症・重篤な患者さんを中心に高度な医療を提供する役割を担っているため、治療を行い症状が安定した段階でご紹介いただきました医療機関での継続的な経過観察をお願いするという病診連携システムを勧めています。近年は、COVID-19感染流行を受けて、基本的に日帰りでの手術治療を行っております。

対応可能な治療

網膜硝子体疾患

当科では裂孔原性網膜剥離、黄斑疾患(黄斑円孔、黄斑上膜、硝子体黄斑牽引症候群など)、眼外傷(穿孔性眼外傷など)、糖尿病網膜症、増殖硝子体網膜症などの網膜硝子体疾患全般の診療を行うことができます。手術が必要な症例に対しては患者さんへの負担をできるだけ軽減するため小切開硝子体手術(MIVS)を行っており、裂孔原性網膜剥離に関しては年齢・眼底の状況を踏まえて網膜復位術(強膜内陥術)も積極的に行っています。

緑内障

薬物治療では眼圧下降が不十分な場合や眼圧は正常範囲にも関わらず視野障害の進行を認める場合には、精査を行い他の視野障害を来すような疾患(視神経疾患や頭蓋内疾患など)を除外した後に線維柱帯切除術・線維柱帯切開術を中心に緑内障手術を行っています。初期緑内障の場合には選択的レーザー線維柱帯形成術や低侵襲緑内障手術(iStentを用いた眼内ドレーン挿入術など)を、難治性や複数回緑内障手術を受けられている場合にはチューブインプラント手術も行っています。
当科は目標眼圧を厳しく設定しており、線維柱帯切除術を行った場合には緑内障点眼をすべて中止した状態で12mmHg以下の眼圧を目指しています。

加齢黄斑変性

当科では加齢黄斑変性を疑った場合、一般の開業医ではなかなか行うことができない蛍光眼底造影検査を最新の機器を用いて積極的に行っています。当科にはOCT angio(光干渉断層血管造影)も備えており非侵襲的に眼底の血流の評価もできるため、より正確な診断を下すことができるようになりました。
近年、加齢黄斑変性に対して抗血管内皮増殖因子(VEGF)薬による眼内注射が行えるようになったため、当院では年間500件以上抗VEGF薬硝子体注射を行っています。また、当科は加齢黄斑変性に対して光線力学療法(PDT)を行うことができる福岡県内でも数少ない施設ですので、症例によっては抗VEGF薬硝子体注射とPDTを併用した治療も行っています。
なお、北九州市の眼科医は基本的に北九州黄斑研究会の治療計画に則り治療を行っているため、加齢黄斑変性地域医療連携手帳を用いることで北九州市内ではスムーズな病診連携ができるようになりました。下記ご自由にダウンロードしてください。

  1. 各クリニックに配布のポスター  ダウンロードは  こちら
  2. 2022年度版硝子体注射      ダウンロードは  こちら
  3. 2022年度版期間延長モデル        ダウンロードは  こちら

白内障

日帰りや入院した上での白内障手術を患者さんのご希望に合わせて行っています。難症例の白内障(チン氏帯脆弱・水晶体脱臼・成熟白内障など)や眼内レンズ脱臼などに対しても積極的に手術を行っています。2020年4月から白内障手術の保険診療体系が変わり、多焦点眼内レンズが選定療養費として加わりました。多焦点レンズは眼底疾患の有無や屈折値などで適応や費用が決まるため、多焦点レンズをご希望の場合には担当医にお問い合わせください。

ぶどう膜炎

ぶどう膜炎とは眼内の炎症性疾患の総称で原因は多岐にわたり疾患で全身疾患の一症状として生じることが多いのが特徴です。感染性・自己免疫性・腫瘍性疾患などの鑑別のために、血液検査、画像検査(CTやMRIなど)、眼内液(前房水)のPCR検査などを行い診断を下しています。総合病院の長所を生かし他科との連携を通して疾患に応じた治療を行っています。ぶどう膜炎はステロイド治療が基本になりますが、難治性ぶどう膜炎に対しては硝子体手術(硝子体生検)も行っています。
最新の治療である生物学的製剤(レミケード・ヒュミラー)の投与にも取り組んでいます。

外眼部疾患・眼腫瘍

眼瞼内反症、翼状片、眼瞼下垂などの外眼部疾患に対しては手術を行っており、眼腫瘍に関しては専門のスタッフによる検査・診断を行っています。眼瞼痙攣、顔面痙攣に対してはボトックス治療を行っています。

未熟児・斜視

当院は地域周産期医療センターとして地域の新生児治療の中心的役割を果たしているため、定期的に低出生体重児に対する未熟児網膜症の管理を行っています。未熟児網膜症を発症した場合には新生児科と協力した上で網膜光凝固術を行っています。
斜視に関しては原因・病態に応じて眼鏡矯正や手術を行っています。

診療実績

2022年眼科手術件数

内訳 件数
角膜移植手術 13件
白内障手術 998件
緑内障手術 239件
網膜硝子体手術 482件
バックリング手術 37件
外眼部手術 98件
斜視手術 13件
その他手術 106件
硝子体注射 1,171件

医師の外来スケジュール

医師の外来スケジュールは、眼科外来担当医のページをご覧下さい。

スタッフの紹介

fujisawa k.jpg 医師名 藤澤 公彦
役職 副院長
専門分野 緑内障、網膜硝子体、加齢黄斑変性症
資格 日本眼科学会専門医
眼瞼・顔面痙攣治療実技セミナー受講
PDT認定医
ボトックス治療資格
身体障害者福祉法第15条1項指定医
難病指定医
CTR講習会受講修了証
出身校名 九州大学(昭和61年卒)
医師名 武田 憲治
役職
医長
専門分野 白内障、網膜硝子体、緑内障
資格 日本眼科学会専門医
PDT認定医
ボトックス治療資格
身体障害者福祉法第15条1項指定医
難病指定医
出身校名 高知大学(平成9年卒)
医師名 古賀 聖子
役職 医師
専門分野 斜視、小児眼科、白内障
資格 日本眼科学会専門医
ボトックス治療資格
身体障害者福祉法第15条1項指定医
難病指定医
視覚障害者用補装具適合判定医師研修会終了
出身校名 大分大学(平成26年卒)
医師名 木下 博之
役職 医師
専門分野 網膜硝子体・白内障
資格 日本眼科学会専門医
身体障害者福祉法第15条1項指定医
難病指定医
CTR講習会受講修了証
ボトックス治療資格
出身校名 福岡大学(平成27年卒)
医師名 中村 円佳
役職 医師
専門分野 小児眼科・白内障
資格 ボトックス治療資格
出身校名 熊本大学(平成28年卒)
医師名 満留 一匠
役職 レジデント
専門分野 白内障
出身校名
福岡大学(令和2年卒)
医師名 渡邉 直人
役職 レジデント
専門分野 白内障
出身校名 鹿児島大学(令和3年卒)
医師名 川村 綾香
役職 レジデント
出身校名 久留米大学(令和4年卒)

眼科のトピックス

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(最終更新日:2024年4月1日)